わ、気づかなかった、ごめん!で済むわけがなく…。
中国最大の検索エンジンBaidu(百度)が、Apple(アップル)とアプリ開発者数人を提訴しました。
開発者に対する提訴理由は、BiaduのAIチャットbot「Ernie」の模倣品を作ったこと。Appleに対してはそれをニセモノと見抜けず、アプリストアに公開してしまったこと。
訴訟第一報を報じたロイターによれば、AppleがニセモノにGoサインを出してしまったのは、BaiduがAIチャットbotをリリースしてから1カ月もしない間だったそうですが…。まさか知らなかったなんてはずはないですよね?
中国語ネイティブのAI bot
Baiduは、メッセージアプリWeChat(微信)の公式アカウントにてコメントを発表。
「現段階では、Ernieの公式アプリはまだありません。我々が公式アプリのリリースを発表するまで、もしアプリストアでErnieアプリを見つけても、それはニセモノです」
つまり、BaiduのAIチャットbotであるErnieの公式アプリがないのをいいことに、無関係の第三者がそれっぽいニセモノアプリをリリースし、ユーザーを奪っているというのがBiaduの申し立てであり、Appleに偽物アプリを削除すること、今後再発しないよう対策することを求めています。
Ernie Botがリリースされたのは3月16日。もちろん、OpenAIのChatGPTをバッチバチにライバル視してのリリースです。
Ernieは中国市場にフォーカスしており、各地域の方言を巧みに操りつつ質問に答えることができるのが中国botとしての強みです。
中国語のテキストからの画像・動画生成、中国語小説の要約も可能。現段階では、まだ一部のユーザーのみの公開(テスト利用としての招待制)ですが、Baiduのロビン・リーCEOが先月メディア取材で発表したところによれば、すでに650社がbotの利用登録をしたといいます。
何でも人気が出るとすぐにコピー品が出回るものですが、それはアプリストアも同じ。
過去にも、WordleやPokemon GOでニセアプリが出ました。AIチャットbotがそれだけ注目度が高く人気だという証でもありますが、なんせ相手は中国のGoogleと言われるBaiduですからね…。
本気で怒ったらどうなっちゃうかわからない…。ニセモノで一瞬でも出し抜こうなんて、相手が悪すぎですよ。