20年くらい前は、飛行機に乗るのが本当に楽しみでした。
だって、飛行機の中では日本で未公開の最新映画が見られたから。画面は小さいし、画質は悪かったけれど、特別な体験として毎回ワクワクしていました。
なのに、いつからか、あらかじめコンテンツを何本もダウンロードしたタブレットを持ち込むようになったんですよね。
コンテンツ飽和状態で最新作にこだわる必要がなくなったし、最新タブレットの画質の方がきれいだし満足度も高いから……。
でも、再び機上の映画体験が特別なものになりそう。ユナイテッド航空は、4K有機ELパネルを導入するんですよ。
飛行機をホームシアターに
去年、パナソニック アビオニクス(航空機向けの電子機器設備を開発しているグループ企業)は、機内エンタメシステムの「Astrova」を発表しました。
より豊かな表現力を可能にするHDR10+の認証を受けた4K有機ELパネルを採用しているので、ホームシアター並みの最高の画質を楽しめるようになるんです。
しかも、Bluetooth対応だから、ワイヤレスヘッドホンが使えるんですよ!

また、シートの背面に設置されたディスプレイには、LED照明と67Wの電力供給が可能なUSB-type C充電ポートが2つついています。
つまり、周囲の乗客の眠りを妨げないように遠慮がちに読書灯をつけるのが過去のものになるんですねぇ。ノートパソコンの充電残量にヒヤヒヤしながら作業する日々ともおさらばだ!
ユナイテッド航空に乗りたくなっちゃう
ドイツのハンブルグで開催された「2023 Aircraft Interiors Expo」にて、ユナイテッド航空は、2025年から国際線の一部の新しいエアバスA321XLRとボーイング787に、およそ30万台のAstrovaシステムを搭載すると発表しました。また、客室の改修プラグラムの一環として、国内線にも導入する予定だと話しています。
パナソニック アビオニクスによると、Astrovaは10インチ(約25センチ)から42インチ(約105センチ)までの7つのスクリーンサイズを用意しているそうです。ちなみに、ユナイテッド航空のエコノミークラスは、10インチを採用するみたいです。
飛行機もいろいろと変わっていきますよね。そういえば、私が子どもの頃は機内でタバコが吸えたんだった。ゲームのコントローラーが付いていてレトロゲームがプレイできるモニターもあったなぁ。
4K有機パネルが当たり前になったら、かつての飛行機を懐かしく思うようになるんでしょうね。