AV新法違反で兄弟逮捕、サイト販売か…出演被害の女性「話が違った」避妊具なし・顔も隠せず

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 静岡県警は16日、大津市、アダルトビデオ(AV)製作販売業の男(41)と同居する双子の兄(41)をAV出演被害防止・救済法違反の疑いなどで逮捕した。発表では昨年11月~今年5月、20歳代の女性出演者3人に、製作内容の説明書や出演契約書を交付しなかったなどの疑い。

女性は自分の軽率さへの後悔と容疑者への憤りを語った
女性は自分の軽率さへの後悔と容疑者への憤りを語った

 AV出演被害防止・救済法は、うその説明や強要によって出演を強いられる女性の被害を防止するため昨年6月に施行。撮影内容などを記した契約書の交付を事業者に義務づけたほか、動画がインターネットで拡散する二次被害の深刻化も踏まえ、公開から1年間(施行後2年までは2年間)は、女性らが無条件で契約を解除できることなどを定めている。

 捜査関係者によると、逮捕された両容疑者は動画投稿サイトで女性らの動画を販売していたとみられる。押収された出演の同意書は150人分以上あり、県警が全容解明を進めている。

 違法な契約で動画を撮られた東海地方の20歳代の会社員女性が取材に応じ、「身元がバレない前提で出演を決めたが、話が違っていた。周囲に知られてしまうと思い、とても怖かった」と打ち明けた。

 「短時間で高収入」「アダルト女優のお仕事」。女性は4月、インスタグラムでそんな広告を見つけて応募し、LINEでやり取りを始めた。避妊具の着用と顔を隠すことを求めると、「女の子本位で進めます」と返事があった。

 だが5月、撮影現場に向かう車中で、初対面の両容疑者から「(避妊具は)つけない」と一方的に言われた。「海外サイトだから身バレしない」とたたみかけられ、顔を隠す要望も却下された。女性は「すごく嫌だったが、自分から申し込んだ負い目もあった」と振り返る。契約書は最後までもらえず、反対に、撮影の合間に同意書にサインさせられたという。

 出演料として10万円を受け取ったが、後悔と不安にさいなまれ続けたと女性は言う。「軽率な行動をして、契約を取り消せるという法律も知らなかった自分が悔しい」

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