AndroidにおけるApple Watch的なもの、になっていくのかな。
Google(グーグル)から2代目となるスマートウォッチ、Pixel Watch 2が発売されました。見た目こそ初代Pixel Watchとほとんど変わりませんが、中身は大きく進化したようですよ。
米GizmodoのFlorence Ion記者は、Pixel Watchにはピンと来ない様子でしたが、Pixel Watch 2は1カ月ほど使った上で心が動いてるようで…以下、レビューをご覧ください!
Googleは初代Pixel Watchの外見以外すべてを白紙に戻したうえで、より良いものとしてPixel Watch 2を作りました。バッテリーも心拍計も進化し、フィットネス目標達成をサポートする新機能もあります(それには有償のFitbit Premiumが必要ですが)。
私はこの1カ月ずっとPixel Watch 2を装着してきました。わざと腕時計を外さないで寝たのはひさびさでしたが、その結果私は個人的に使ってきたSamsung(サムスン)Galaxy Watch 6の健康管理機能、Samsung Healthから心が離れつつあります。
今までFitbitに食指が動かなかったのは、Samsungの健康管理機能の方が使いやすかったからです。でも、Pixel Watch 2のFitbitアプリは、以前より明らかに改善してます。
ただそれでもFitbitは、他の健康管理プラットフォームとのデータ同期に関して、まだ足りない点があるとは思います。
Google Pixel Watch 2
Googleの第2世代スマートウォッチは、前世代と見た目は同じでも、中身は大きく進化しました。

これは何?:Googleの第2世代Androidスマートウォッチ
価格:350ドル(日本国内価格:5万1800円)、LTEバージョンは400ドル(同5万9800円)
好きなところ:バッテリーライフと性能が改善、新しいパーソナル安全機能、マルチモーダルな心拍計はナイス
好きじゃないところ:専用バンドはまだイマイチ、セーフティシグナル利用にはFitbit PremiumとLTEが必要
デザインは先代と同じ
Pixel Watch 2は、デザインに関しては取り立てて書くことがありません。
ベゼルからデジタルクラウンまで、初代Pixel Watchとあまりにそっくりで、取り違えないよう気をつけなきゃいけないほどです。でも、ケース素材がステンレスからリサイクルアルミに変わったので、重さは先代より10%減量してます。
Pixel Watchの41mmというサイズは、Apple Watch Series 9とまさに同じでちょうどいい大きさです。Samsung Galaxy Watch 6はもう少し小さくて28.7gと軽く、サイズやスタイルも何種類かあります。

Image: Florence Ion - Gizmodo US
私が去年Pixel Watchをレビューしたときは、専用バンドの着脱に慣れないし、普通の時計バンドが使えないことにも納得いってなかったんですが、今はまあいいかと思えてきました。
Googleがバンドを2、3本貸してくれたし、Pixel Watchで使ってたアクティブバンドもあったし、個人的にツートーンレザーのバンドも買って、それらを毎日付け替えてました。Pixel Watch 2のバンドは、慣れちゃえば着脱も簡単です。
ただ、Pixel Watchのバンドにはまだバリエーションが少なく、AmazonとかAliExpressを深掘りしてもあまり見つかりません。サードパーティのPixel Watchアダプターを買って、一般的な時計バンドをPixel Watch用にしようと試みましたが、やっぱり専用バンドとは違います。

Image: Florence Ion - Gizmodo US
1日半持つバッテリー
私はこのレビュー中、寝るときもPixel Watch 2を着けてました。というか睡眠トラッキングを試すべく、全スマートウォッチを着けて寝てます。今のところ、Pixel Watch 2はGalaxy Watch 6よりも着け心地が良いです。
着けたまま寝てることで、バッテリー持ち具合も把握できました。Pixel Watch 2のバッテリーライフは、Galaxy Watch 6と同じくらいです。初代Pixel Watchは普通に使ってると1日持たせるのが難しかったんですが、Pixel Watch 2は睡眠トラッキングや運動中の心拍モニタリングも含め、1日半持ちます。
時間帯で言うと、朝起きたときにPixel Watch 2のバッテリーはだいたい40%くらい残っていて、それでランチタイムまでは持ちます。なので、充電はランチ後に、デスクですることにしました。そうすることで、朝の仕事時間のストレストラッキングもできます。
Pixel Watch 2は私が「興奮している」ときにそっと通知してくれて、ストレスフルな状況で立ち止まるのに役立ちました。
ストレスフルな状況や呼吸のエクササイズによって心拍数がどうなるか、ビジュアルに見られるのも良いと思います。でも、さらに自分がストレスを感じてることを示すスコア以上の何かがあればうれしいです。
Fitbitも進化、でもデータ同期は課題

Image: Florence Ion - Gizmodo US
Pixel Watch 2で一番進化したのは、マルチパスセンサーによる心拍モニタリングです。
動きが激しくてものんびりでも、しっかり心拍数を測れるようになりました。Pixel Watch 2は、対応するエクササイズマシンを使う際の心拍モニターとして使えます。
私はPeloton Bike+に乗りながらPixel Watch 2で心拍モニターを使ってみましたが、いったん接続すればあとはシームレスで、PelotonアプリもFitbitも、心拍をリアルタイムで把握してました。
ただ、Pelotonでのワークアウト記録をFitbitに同期するのはうまくいきませんでした。
ネットで調べてからFitbitとPeloton両方にコンタクトして原因を聞いてみましたが、いまだにわかりません。Androidではフィットネス周りのエコシステムも細分化しちゃってるんだな…と改めて感じました。だからApple Watchの方がいい、ってなっちゃうんですよね。
Fitbitはもっとサードパーティフレンドリーになった方がいいし、少なくともデータ同期の方法をもっと単純にすべきです。
私がSamsung Healthを愛用してきた理由は、まさにそのためにあるHealth Syncというアプリです。このアプリで、Samsung HealthとStrava、Google Fit、Health Connectを全部、私の週ごとの活動データと同期してくれるんです。
Fitbit Premiumでさらに快適
私にとってAndroidでFitbitアプリを使うときに一番謎なのは、健康アプリなのにダークモードがないことです。
私はPixel 8でデベロッパー設定を有効にしてまで無理やりダークモードにしようとしたんですが、それでも一番下のナビゲーションの色が変わっただけでした。明るい光がキンキンするのは、頭痛持ちにはつらいんです。
Pixel Watch 2はあくまでWear OS搭載のAndroidスマートウォッチですが、購入時にはFitbit Premium加入を検討した方がいいです。
月10ドル(日本向け640円)のFitbit Premiumを使うと、パーソナライズされた睡眠プロファイルとか、日々の「エナジースコア」といった機能が使えるんです。私自身、この辺の機能はまだテスト中でどれくらい良いかはなんとも言えませんが、他のレビュー記事を見る限り好評のようです。
Fitbit Premiumには、フィットネス以外の機能もあります。このうち「セーフティシグナル」を使うと、スマホが近くになくても緊急電話がかけられます(訳注:記事翻訳時点では、北米と英国、ドイツのみでサービス提供)。
私は個人的に使ってるGalaxy Watch 6はLTEモデルにして、スマホなしでも緊急電話をかけられるようVerizonに毎月お金を払ってるんですが、その金額とFitbit Premiumの費用は大体同じくらいです。

買うべき?
私が数カ月前に買ったGalaxy Watch 6は、これから棚の上でホコリをかぶることになりそうです。
そう、私はPixel Watch 2を使い続けます。ただ、私的にはGalaxy Watchのサイドのベゼルのデザインが変わらなすぎてつらいから、そうじゃないスマートウォッチに行きたいだけかもしれません。
でも、とにかくAndroidスマートウォッチの中で選択肢があること自体素晴らしいです。どんなデザインが好きか、健康系データはFitbitとSamsung Healthどっちがいいか、それを決めるのは難しいかもしれませんが、悩めることそのものが喜びです。
私自身もまだ決めきれてはいません。Fitbitはまだ完璧じゃないので、念のためデータはこれからもSamsung Healthに同期し続けるつもりです。