日テレHD株ストップ高 名簿外の外国人株主に配当で

2日の東京株式市場で、日本テレビホールディングス(HD)株の終値が前日に比べ400円(22.8%)高の2151円となり、値幅制限の上限(ストップ高)まで上昇した。1日、同社が6月の定時株主総会での定款変更で、株主名簿への記載を拒否した外国人株主が配当を受け取れるようにすると発表したことを受け、買いが入ったとみられる。
放送法などは放送持ち株会社や放送事業者について外国人株主の議決権比率を20%未満にするよう定める。日本テレビHDは議決権比率が20%以上になる場合、一部の外国人株主を株主名簿に記載せず、配当も出していなかった。証券保管振替機構によると、1日時点で同社の外国人による直接保有比率は20.35%となっていた。
今回の日テレHDの施策を受け、他の放送各社にも買いが波及した。各社の終値はTBSホールディングスが16.7%高、テレビ朝日ホールディングスが17.6%高だった。同機構が示す両社の外国人直接保有比率はそれぞれ16.72%、15.62%にとどまっている。
フジ・メディア・ホールディングスは2009年3月期末以降、議決権比率が20%以上に該当する外国人株主に対しても配当金を支払っている。同機構によると1日時点で、フジ・メディアHDの外国人直接保有比率は35.23%となっている。