デジアナAI楽器?
Meta(メタ)が開発した音楽生成AI「MusicGen」。プログラミングの共有プラットフォームGitHubなどの知識が必要ですが、音楽理論や演奏技術などなくてもクオリティの高い楽曲を生み出せるということで、ちょっと話題になっています。
このMusicGenを利用して、より簡単に楽曲を生成できるAIシンセサイザー「SPIN」が開発されています。開発しているのは、コペンハーゲン・インタラクション・デザイン研究所の非常勤講師でもあるデザイナーのArvind Sanjeev氏。
SPIN: AI-Music Synthesizer from Arvind on Vimeo.
パッドを押すだけで作曲

このSPINはアナログのターンテーブルとMPCのようなパッドが配置されており、スタイリッシュなデザイン。このパッドには曲のジャンル、雰囲気、楽器などが割り振られており、例えば「ヒップホップ、ハッピー、ドラムとシンセ」などと指定してテンポを決めれば、それっぽい曲が生成されるという感じ。パッドを押すだけだからほんとに簡単。誰でも曲作りできます。
生成された曲はMP3化され、ターンテーブルで再生できます。黄色い盤にはタイムコードが収録されているようで、本物のターンテーブルと同様に手で曲を止めたりスクラッチしたり、ちょっとしたDJごっこができます。

SPINは教育用PC「Raspberry Pi(いわゆるラズパイ)」がベースになっています。ラズパイは安価なこともあって、こうしたガジェット楽器に転用されるケースが増えてますね。この動き、もっと盛んになってほしい。
今はまだ開発段階で、Sanjeev氏は生成AIが作った音楽の権利にも配慮しながら、多くの意見を募ってもっと完成度を上げていきたい模様です。
実際に市販されるかどうかは不明ですが、楽曲制作の新たな形を提示した楽器でなかなか魅力的です。デザインも北欧感あってスマートですし。プロジェクトの進展をチェックしておきましょう。
Source: Arvind Sanjeev