みなさんは「ハイパースペクトルセンサー」ってご存知ですか? これは、人間の目よりも詳細に光の波長を観測できるセンサー。これで撮影をすると、人間では見えないところまで見えてくるんです。
え? 何言ってるかわからないって? まあそうですよね。ということで、このハイパースペクトルセンサーについて、編集部の前野君が解説してくれていますので、ご覧ください。
なんとなくご理解いただけましたでしょうか。人間の目では判別できない透明なプラスチックの種類や、一酸化炭素などの目に見えないガスまで、ハイパースペクトルセンサーは可視化できてしまうんです。
国産ハイパースペクトルセンサー「HISUI」も宇宙で活躍中
ハイパースペクトルセンサーは世界各国で開発されており、すでに人工衛星などに搭載されて活躍しています。
日本で開発された「HISUI(ひすい)」もそのひとつ。HISUIは2019年に打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)の日本の実験棟「きぼう」に搭載されました。

HISUIは、物質が反射・吸収する光の波長(スペクトル)を詳細に観測することで、その物質が何でできてるのかを識別することができます。このセンサーで宇宙から地球全体を見下ろせば、石油や金属鉱物の資源探索や植物の種別や生育状態の把握などが可能。人間が実際にその地を訪れることなく世界中を観測できるという衛星ならではのメリットもあり、さまざまな分野でのデータ活用が期待されています。
そんなものすごいセンサーが、日本で開発されすでに宇宙で活躍しているって、なんかワクワクしちゃいますね。
今回の動画はハイパースペクトルセンサーを知っていただくための「基本編」。次回の「応用編」では、HISUIを扱っている宇宙システム開発利用推進機構(JSS)の方に、HISUIが持つポテンシャルについてさらに詳しく解説していただきます。HISUIのハイパースペクトルデータは、いったいどんなことに活用できるのでしょうか? 座して待て!
Source: 一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構