別のタイヤからアイデアを拝借。
タイヤでおなじみのブリヂストンが、実は月面探査車のタイヤも開発していたなんてご存知でした? 2019年から始めた新しい事業ではありますが、このたび第2世代のタイヤが作られました。
課題いろいろ
月面はほぼ空気がないので、空気を入れるタイヤは現実的ではありません。またゴムや樹脂だと 激しい気温差や放射線で劣化するので使えません。なので自ずと金属製という答えになってきます。
しかし月面は細かい砂「レゴリス」で覆われているので、沈まず食い付いて走れるような軽さと工夫が必要なんです。
第1世代はラクダの足の裏
初代は自動車のホイールに、金属製の柔らかいフエルトをラクダの足の裏のようにしたタイヤでした。おそらく地球の砂漠では効果的なのかもしれませんが、月面の環境はもっと厳しいことが研究で徐々に明るみに…。
第2世代はエアレスタイヤを参考に
ブリヂストンは一方で、空気不要のエコなタイヤ「エアフリー」も実証実験を行なっています第2世代はその技術を用いて、薄い金属製スポークを採用。「~」型の金属板がホイールとトレッドを繋ぎつつ、軽量化や疲労耐久性向上にも貢献します。
人生には英断が必要なこともある
初代と比べると全然違いますが、トライ&エラーを恐れずガラっと方向転換させる大切さを感じますね。それに別途開発していたエアレスタイヤがここで活かされるとは、人生では何をやってもムダがないという教訓のような気もします。
月面デビューするまで、まだ世代交代があるかもしれません。でも開発過程を追うのも面白いですね。
Source: YouTube, Bridgestone (1, 2) via Car Watch