「映像を撮れる」の一歩先の体験がありました。
Apple(アップル)が空間コンピューターとして発売したXRヘッドセット「Apple Vision Pro」。その中に「空間ビデオ」と呼ばれる3Dビデオを再生できる機能があります。

人物も景色も奥行き感のある映像が再生されるので、かなりのリアリティを感じますし、まさに「映像を空間で残す」といった印象。今後大切な映像は空間で残しておくべきでは? とも感じられたのですが、そこで課題なのが撮影デバイス。
現在、このフォーマットのビデオを撮るには…
・Apple Vision Proのカメラ機能
・iOS17.2以降のiPhone 15 Pro/15 Pro Max
という2つの選択肢があり、「空間ビデオ、被って撮るか、手持ちで撮るか」みたいなところが謎。これ、どっちが良いのかなぁ〜? と正解が見えずにいたんですが、僕はなんどか試してようやく答えが出ました。
答えは…断然「Apple Vision Pro」です。
「完全な自分視点」で撮れる

空間ビデオを味わうには、やはりApple Vision Proで撮影するのがいいと思います。iPhoneで撮ったビデオを再生したこともあるんですけど、圧倒的な違いがありますね。
ナゼかって? もうこれは簡単な話しで、Apple Vision Proを装着して撮った空間ビデオは、自分の視点だから。
上の写真では、道頓堀でたこ焼きを食べる様子ですが、完全に自分視点で再現できています。動画として残るのは自分の素のまま(Apple Vision Proのパススルー越しですが)の世界。

おかげで思い出そのものを追体験できるのです。
手持ちのiPhoneでは、どうしても手持ちと自分の目とでは位置、視野(=画角)がちがうのでこうはいきません。それは撮影した映像の延長でしかなく、体験の再生とは全く別物なんですよね…。
手軽ではない
デメリットは、撮りたいときにすぐに撮れないところ。

これはほんとうにクリティカル! Apple Vision Proをケースから取り出して装着して(僕はさらにコンタクトも付ける必要があります)、起動して…とか、iPhoneとは勝負になりませんね。用意している間にペヤングも作れそうなレベル。
解決作はずっとApple Vision Proを付けて暮らすしかありません。ごめんむり。
というわけで、体験としてはApple Vision Proでの撮影をオススメしたいのですが、現状はiPhoneで撮っておきましょう。たぶんその方が「撮らなきゃいけないシーン」を撮り逃すこともないはずです。
Source: Apple