かの有名なUFOの残骸と信じられていた物体、“まさかの正体”が判明

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  • author Matthew Gault - Gizmodo US
  • [原文]
  • 湯木進悟
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かの有名なUFOの残骸と信じられていた物体、“まさかの正体”が判明
Image: Shutterstock

あんなに騒がれてきたのに…。

UFO(未確認飛行物体)に宇宙人。SFのテーマで、ただのフィクションなのか? それとも実際に存在するのか? その謎の解明に、多くの人の注目が集まってきました。このほどまた新たな真相が明らかになりましたよ。

大騒動になったロズウェル事件

オークリッジ国立研究所(ORNL)は、1947年に回収されたという、地球外から飛来した物体の残骸とされてきたものに関する調査結果を発表。名指しこそされませんでしたが、これは当時のビッグニュースになったロズウェル事件の解明と認識されているようです。米国ニューメキシコ州の砂漠地帯で、なにやらスゴいものを米空軍が回収したなんて報じられました。

きっとUFOの残骸と、それに乗っていた宇宙人の遺体の一部が回収されたんだ~。そんなセンセーショナルな報道が駆けめぐったりしたようです。公式には米空軍により、気象観測用の気球の残骸を回収しただけとの発表が。とはいえ、長らくUFO騒動の中心的な事件とされてきました。米国防総省は、2022年にUAP(未確認空中現象)について調査するAll-domain Anomaly Resolution Office(AARO)を設置し、この回収物体の詳細な調査をORNLに依頼してきたという流れですね。

ただの飛行実験材料の残骸だった

ORNLは、なぜこれほど大きなニュースになったかなど、一連の経緯を探るのではなく、淡々と回収物体の分析に臨みました。その結論として、なんら地球外から飛来した物質の形跡はなく、単なるマグネシウム合金の製造を試みた実験材料の廃棄物にすぎないと判明したそうです。あまりにも、あっけない幕切れのような?

米国内では1915年に始まって、第二次世界大戦にピークを迎えるまで、飛行機のエンジン、機体、武器、輸送装置に用いるべく、マグネシウム合金をめぐる幅広い研究が進められていた。多くの実験過程で誕生するはずだったマグネシウム合金が、十分に当時は理解されなかった事象ゆえに失敗作として打ち捨てられた。その設計段階の記録は、驚くべきことではないが欠如しており、AAROもORNLも、回収物体の発生事由を突き止めるまでにはいたらなかった。

こんなふうに発表されています。当初は、このUFOの残骸を詳しく調べれば、重力の法則に逆らって瞬間移動できる特別な技術について、なにか知れるかもしれないなんて期待が高まったり。でも、もし真相を知る、昔の金属製造の実験現場にいた研究者だったら、その回収物の正体について、あっさり教えてくれたのかもしれませんよね。

最近になって、ずっとUFOやUAPの証拠とされてきたはずのものが、実は違ったという公式調査結果が出されたりしています。

いつか夢は醒めるもの? それとも、やっぱり証拠を裏づける新発見が、これから出てきたり? まるでドラマが描けそうな展開が待っていたりしないでしょうかね?

Source: ORNL