【10月21日 AFP】モルドバで20日、大統領選と、欧州連合(EU)加盟の是非を問う国民投票が行われ、開票率90%の時点でEU加盟への反対票が過半数に達した。親欧州派のマイア・サンドゥ(Maia Sandu)現大統領はこれを受け、「モルドバの自由と民主主義に対する前例のない攻撃」だと語った。国民投票をめぐっては、ロシアによる介入への懸念が広がっていた。

 サンドゥ氏は首都キシナウで記者会見し、「モルドバは、自由と民主主義に対する前例のない攻撃に直面してきた。きょうも、そしてここ数か月間ずっとだ」と主張。「犯罪集団がわが国の国益に敵対する外国勢力と共謀している」とし、「彼らの狙いは、民主的なプロセスを弱体化させることにある」と非難した。

 国民投票では、EU加盟への反対票が54%、賛成票は46%だった。ただし、在外投票の集計により、結果が変わる可能性は残されている。

 大統領選も開票の途中だが、サンドゥ氏の得票率は38%にとどまっている。親ロシア派の社会党の支援を受けている元検事総長のアレクサンドル・ストイアノグロ(Alexandr Stoianoglo)氏の得票率が、予想を上回る28%超となっている。来月、両氏による決選投票が行われる公算が大きい。(c)AFP