ケンドリック・ラマーに曲でディスられたドレイク。請願書を裁判所に提出

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  • author Todd Feathers - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
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ケンドリック・ラマーに曲でディスられたドレイク。請願書を裁判所に提出

ドレイクは、ラップバトルの完全な敗者となってしまったのでは?

ラップ抗争で、Spotifyの最高再生記録を更新し、さらには5つのグラミー賞にノミネートされた相手の曲を「その曲、本当はそんな人気がなかった!」と弁護士チームを雇って主張するってダサいムーブすぎて完全に負けですよね。

ドレイク vs. ケンドリック・ラマー

それをやっちゃったのが、ドレイク。ケンドリック・ラマーとのラップ抗争(=ビーフ)でドレイクをノックアウトした曲として広く知られているラマーが5月にリリースした「Not Like Us」という曲を、ドレイクの弁護士チームは、Spotifyと企業のスキームによる成功だっただけだ、と言っているのです。

今週月曜日にマンハッタンの最高裁判所に提出された請願書で、ドレイクの会社Frozen Moments は、ラマーのレコードレーベルInterscopeを所有するユニバーサル・ミュージック・グループとSpotifyに対し、訴訟が起こる可能性に備えて、申し立てられた仕組みの証拠を保存するよう裁判官に命じることを求めました。

お金を払って人気曲にしただろう!とイチャモン

この申立て書類では、ユニバーサル・ミュージック・グループが「Not Like Us」という曲を流行らせるために、ボットやお金を払ってストリーミングサービスや電波を操作したと主張。ちなみに「Not Like Us」では、ドレイクが小児性愛者だと糾弾しているような歌詞も含まれています。

Frozen Momentsは、ユニバーサル・ミュージック・グループが「Not Like Us」の人気を不正に高めるために、Spotifyにこの曲のライセンス料を安くして提供し、その代わり、ユーザーが他の楽曲を検索した際に「Not Like Us」をオススメするように仕組んだと主張。また、ユニバーサルがAppleにも、Siri音声アシスタントでドレイクのアルバム「Certified Loverboy」を再生するように尋ねたユーザーに「Not Like Us」を再生するようにお金を積んで設定してもらっていたし、ラジオ局やインフルエンサーにもこの曲を宣伝するために報酬を支払っているとも言っているんです。

さらには、ユニバーサル・ミュージック・グループがハッカーと共謀して、Spotifyで「Not Like Us」の人気を人工的に高めるためにボットを使用したと非難しています。

実際は、グラミー賞にたくさんノミネート

ラマーの「Not Like Us」はリリース時に、Spotifyの1日あたりのストリーミング再生記録を破り、ドレイクの2021年の曲「Girls Want Girls」を上回っています。さらに「Not Like Us」はSpotifyで3億回の再生に到達した最速のヒップホップ曲となり、914百万回以上再生されています。また、年間最優秀レコード、年間最優秀曲、最優秀ラップパフォーマンス、最優秀ラップ曲、最優秀ミュージックビデオのカテゴリーで5つのグラミー賞にノミネートされました。

Frozen Momentsがユニバーサル・ミュージック・グループとSpotifyをRICO法(組織的犯罪影響法)違反で告訴する民事訴訟を準備していると述べていますが、ラップバトルを法廷に持ち込もうとするのって、やっぱり誰から見ても負けですよね。