パワーと消費電力。このあたりのバランスを見極めたい。
Intelの最新外付けGPU「Arc B580」「Arc B570」が正式発表されました。ちょっと良いGPUがほしい方々の気持ちに寄り添うミドルレンジスペックGPUです。Intelいわく、RTX 4060やRX 7600よりハイパフォーマンスだっていうのだから。期待したい。
そんなArc Bシリーズの美味しそうなところを見ていきましょうか。
ターゲットは2560×1440ピクセルのディスプレイを使うゲーマー

Intelの発表によれば、1080p/フルHDのディスプレイをつかうゲーマーは次第に減ってきており、代わりに1440p(2560×1440ピクセル)のディスプレイで遊ぶゲーマーが増えてきているんですって。あれ、4Kディスプレイはどうなんだろ。

その状況を見越して開発されたのが「Arc B580」「Arc B570」。Lunar LakeことCore Ultra 200Vで採用されたXe2アーキテクチャのチューニングバージョンを盛り込み、1440p環境においてよりリアルなレイトレーシング表現、より高密度なテクスチャ表示を可能にしました。
新しい3つのキーテクノロジー

具体的には、 超解像(アップスケーリング)技術のXeSS-SR、フレーム補間を行なうXeSS-FG、Xe Low Latencyといった3つのキーテクノロジーのおかげで高性能になりました。

元のビジュアルを高解像化するXeSS-SR自体はArc AシリーズのXeSSと同様に、レイトレーシングを適用したときのフレームレート向上に効果的。Arc Bシリーズのパワーの源になる技術です。

さらに120fpsを超えるフレームレートを追い求め、ヌルヌルとした映像表現を実現するために、フレーム間の画像を作り出すXeSS-FGが働いてくれます。
ヌルfpsが3倍以上にアップ!

効果は絶大だねえ! どノーマルなら45fpsのゲームでも、XeSS-SR効果で82fpsに。XeSS-FGを使えば141fpsにアップ!
遅延も半減!

Xe Low Latencyの効果も高いですね。XeSS-FGのようなフレーム生成技術を使うと遅延が増大してしまいがちですが、キーやマウスやジョイパッドの操作にできるだけ速く反応するように、遅延を半減させています。
BattlemageをAIに描かせてみた

いかついなー。
ARC B580、ARC B570は生成AIでも活躍します。XeSS-SRやXeSS-FGもAIのチカラを借りていますが、 別途、生成AI統合アプリの「AI PLAYGROUND 2.0」をリリース。Stable Diffusionによる画像生成や動画などの編集時間短縮、LLMを活用したテキストの要約などを手助けしてくれます。
ARC B580とARC B570のちがいは多いけど差は小さめ

ところでARC B580とARC B570の違いはどれくらいあるのでしょうか。比較してみると、メインコア・レイトレユニット・AIエンジン・ブーストクロック・VRAM・メモリ転送速度・消費電力すべてにおいて、B580よりB570のほうがちょっと低めですね。
お安いほう(B570)の発売は来年に

気になるお値段は、12月13日発売のARC B580が249ドル(約3万7300円)。ARC B570が219ドル(約3万2800円)です。ただしB570は2025年1月25日からリリースとなっているので、年末年始に自作PCを1台組みたいというならARC B580一択となります。
VRAM 12GBでメモリ転送速度も速い。(ベンチマークアプリで計測してライバルと比べてみないと判断できないけど)公称ではRTX 4060よりも性能が高い。お値段次第ではいいセンいきそうじゃないですか。ゲームだけじゃなくて、GPUのVRAMに頼りがちなRAW現像・写真レタッチ・動画編集・3Dモデリングアプリを使う方にとっても価値あるGPUとなりそうですよ。
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