立民 “従来の健康保険証発行の復活法案” 国会に提出

マイナンバーカードと保険証が一体化した「マイナ保険証」をめぐり、立憲民主党は利用率が伸びておらず国民に不安が生じる懸念があるなどとして、従来の健康保険証の発行を復活させるための法案を国会に提出しました。

政府はデジタル化による医療の質の向上を目指して、先月2日から従来の健康保険証の新規発行を停止し「マイナ保険証」を基本とする仕組みに移行しています。

これについて立憲民主党は「マイナ保険証」の利用率は、先月時点で25%と浸透しているとは言えず、国民に不安が生じる懸念があるなどとして、従来の健康保険証の発行を復活させるための法案を単独で衆議院に提出しました。

法案では、いったん健康保険証の発行を復活させて「マイナ保険証」と併用し、「マイナ保険証」が安全で確実に利用できるための環境整備や、国民の利用状況などを勘案して、改めて健康保険証を廃止する時期を定めるとしています。

法案を提出した立憲民主党の中島克仁政務調査会長代理は、記者団に対し「われわれは決して医療情報のデジタル化に否定的ではないが『マイナ保険証』には信頼が必要だ。不安をしっかり払拭(ふっしょく)できるまでは紙の健康保険証を併用していくことが大前提だ」と述べました。

平デジタル相「大きな方針転換の必要はないと認識」

平デジタル大臣は閣議のあと、記者団に対し「紙の健康保険証の廃止を決めたときにはいろいろな懸念が示されたが、資格確認書の発行や広報などにより、比較的順調に進捗(しんちょく)しており、大きな方針転換の必要はないと認識している」と述べました。