Foodie Blues:減酒逃避行

寿司、とんかつ、鰻、ラーメン、蕎麦、うどん、カレー、焼き鳥等々。飲酒量を減らすために廻った名店の情報を、与太話とともにお届けします。X(旧Twitter)は日々のメシ、というかランチのそば・ラーメンの写真多め。

ワシワシ系のそばが好きなら食べるべき。汐留「そば さやか」のそばは唯一無二だ

そば さやかの店舗情報

減酒逃避行:番外編 「そば さやか @汐留」

訪問日:2025年2月5日(水)
Tips01:ワシワシそば×ラー油=港屋系の風雲児
Tips02:電子マネー、QRコード、カードすべて使用可
Tips03:黒舞茸の天ぷらは絶品ですが、遅い時間は売り切れ率高し
Tips04:営業時間は11:30~17:00、17:30~20:00
Tips05:大体閉店10分前までに滑り込めば対応してくれます
Tips06:LINE、Xで頻繁にクーポンが配布されているので要チェック
Tips07:スタンディングオンリー。ザ・立ち食いかつ禁煙です

名店の条件って3時間営業なの? そんなのはイヤだ 

食べたいのに食べに行くコトができない。訪問難度特Aのお店への渇望は、日に日に増していく。もしかしたら、身近にあっていつでも食べられるなら、ここまで焦がれてはいないのかもしれない。しかし、そんな状況は夢だ。幻だ。ファンタジーだ! 

平日昼間の3時間しか開いていない大手町の立ち食いそば屋「港屋2」、営業は水・金・土の週3日で夜の3時間しかチャンスがない高田馬場とんかつ「とん太」、営業は月~木で18時には閉店してしまう新橋の牛めし「なんどき屋」。どこも全然行ける気がしません。 

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だがこのうち、「港屋」にはインスパイア系が存在する。 
株式会社のみもの。の「壬生/なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」を筆頭に、「蕎麦29東京」「そば 俺のだし」「SOBA-JU」「つけそば 周庵」「金蠍 蕎麦組(ちょい毛色違うかも)」等々、いろいろと存在します。でも、なんだかちょっと物足りない。結局「港屋」が食べたくなってしまうのです。 

閑話休題。

そんな中、満足できちゃう立ち食いそば屋を発見しました。それが、汐留「そば さやか」です。 

「そば さやか」はインスパイア系ではない。リスペクト系だ 

黒を基調としたおしゃれな空間。巨大な石のテーブル。テーブルの上に置かれた揚げ玉。そして、オールスタンディング。

そば さやかの内観

そのすべてが港屋を想起させるモノです。 雰囲気満点。大きな石のテーブルをぐるり囲んで立つ。およそ17席分。雰囲気がいいからか、女性の一人客も多い印象です。

素晴らしいのは空間だけではない。やはり一番大切なのは、その味です。

そば さやかのフルセット

まずはドドンとフルセット。注文がトレイに乗り切らないのは、よく見る光景です。
そして、麺、つゆ、肉・ねぎ・海苔。すべてが盛々です。この日注文したのは、「冷し肉そば」と「黒舞茸の天ぷら」。そして、クーポンサービスで無料の「シビ辛揚ギョーザ」。温玉はデフォルトで1コついてきます。有料ですが、生卵変更も可能。
揚げ物は、当然注文してからの調理。揚げたてです。奥に見える揚げ玉は、テーブルに初手から設置されている、無料サービスのものです。食べ進めるにあたって必須のアイテムです。

そば さやかの麺

誰が言ったか、ザ・ワシワシ。コシがあるというよりは、もはや硬い。咀嚼していると、アゴが疲れます。
この食感を再現できているのは、いまのところ「そば さやか」だけなのでは。そして。
若干のツルシコを感じる。ぼくは港屋より好きです。蕎麦が蕎麦としてたっていると思います。そもそも店主が直々に作ってくれるというのは強い。港屋の店内に、創業者である菊地氏はもういない。

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コレがよくない考え方だっていうのも分かっているんです。日本の星付きレストランは、本人が立っていないとダメだということで、予約困難店になっていくという。ロブションにロブションはもういない。ソレでも成立しているいまこそが素晴らしいのだと。でもさ、日本特有っぽい感じもあるけど、なんかやっぱ違うじゃんね? 

そば さやかのラー油が効いたつゆ

そしてこの、ピリ辛ラー油が効いたつゆです。
つゆにラー油を投入するという考えは、まさに天才の発想ですよ。ウマい。
そば=香りを楽しむという固定観念から逃れることができなければ、たどり着けない境地です。奥に見えるのは別日の「ねぎ増し」分。超爆量です。店主曰く、「他店でいうところの、野菜大盛り」的なイメージなのだとか。

そばつゆに揚げ玉と温玉をIN

揚げ玉と温玉をつゆにINして新たな領域へ。
港屋にはもともと生卵取り放題という文化があった。しかしそれも、物価高におされてか、一人1コという制約がつくようになった。それが、「The Minatoya Lounge」では温玉に変わった。でも、いろいろ食べてて思ったんですが、温玉のほうが麺に絡めやすくてウマい。辛味を足したければ、「そば さやか」にはスパイスも用意されている。味変も楽しい。

そば さやかの黒舞茸の天ぷら

肉厚の黒舞茸の天ぷらを揚げたてで。店主曰く、「当店の第2のスペシャリテ」。港屋ならこうつくるだろうという試行錯誤のもと完成したという。コレがもう風味バツグンで、もうサックサクです。そして。

おろし天つゆ

温かいおろし天つゆが絶品なのです。コク深く、複雑な出汁の存在をその奥に感じる。それでいてスッキリとしていて、味は強い。邪道ですが、そばをつけて食べてもおいしい。コレは、港屋にはない新境地です。でも、港屋テイストは感じる。不思議だ。

そば さやかの冷し肉そば眺めているだけで幸せになれる写真です。
麺もつゆもパンチ効いてて、ゴリゴリのアゴ疲れる系。ワッシワシ食うのに幸せを感じます。半熟卵落として、揚げ玉入れてスパイスふりかけて、一杯で何度もおいしい。ラー油が効いたつゆも蕎麦湯入れて完飲。ウマい! 現在の「ザ・最強立ち食いそば」です。

単純においしい。すぐにまた食べたくなる。絶品です。

接 客:★★★★★★★★★☆
味  :★★★★★★★★★☆
雰囲気:★★★★★★★★★☆

総評:そば好きも、港屋好きも、絶対に満足できるはず。おいしいそばが食べたいなら、ぜひ訪問してみていただきたい。

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