
- イーロン・マスク氏は"反テスラ"の破壊行為について、最近のインタビューで語った。
- マスク氏は政治的左派を非難し、破壊行為は不正な支出を特定しようとする政府効率化省(DOGE)の取り組みと関連している可能性もあると示唆した。
- マスク氏は自分やテスラに向けられた憎悪に戸惑いを感じると話し、テスラは「平和的な」企業であり、自分は何も間違ったことはしていないと語った。
テスラ車を破壊する人々に対し、イーロン・マスク氏には言いたいことがあるようだ。
3月18日、出演したFox Newsでテスラの販売店や車に対する破壊行為について聞かれたマスク氏は、破壊行為に関与した人々を非難し、テスラに対する破壊行為は見たこともないレベルに達していると語った。
こうした破壊行為は、政治的左派のせいだともマスク氏は話した。
「左派からこれだけの憎悪と暴力があるとは、わたしにとって非常にショックなことだ」
アメリカではマスク氏が1月にDOGEの仕事に取り掛かり始めて以来、抗議の声が広がっている。海外でも「テスラを買うな」というスローガンがドイツのベルリンやウェールズなどで叫ばれている。
マスク氏のX(旧Twitter)と競合するBlueSkyで始まった草の根の抗議運動「テスラを叩き潰せ(Tesla Takedown)」は、「今すぐマスクを止める」ためにテスラの所有者に車と株を売るよう呼びかけている。抗議運動のウェブサイトには、ここ数週間以内にテスラのショールームで行われた数十件の抗議デモの様子が掲載されている。
「わたしはずっと左派、民主党は共感の党、思いやりの党だと思ってきたが、彼らは車を燃やしたり、販売店に放火したり、銃弾を撃ち込んだり、テスラ車を破壊している」とマスク氏は語った。
「テスラは平和的な企業だ」
「我々は何も悪いことはしていない」
その上で、マスク氏は証拠を示すことなく、一連の抗議活動や破壊行為は自分に対するより大きな陰謀の一部である可能性があると話した。
「つまり、誰が資金を提供し、誰が調整しているのかということだ。クレイジーだ。こんなことは見たことがない」
1月以来、DOGEは政府のコスト削減や"不正な支出"および"汚職"の削減に取り組んできた。 複数の連邦政府機関にDOGEの代表を派遣し、社会保障局といった連邦政府のプログラムを調査してきた。
個別の部局を名指しすることはなかったが、マスク氏は「不正に」金銭を受け取っている人々がいると非難し、そのことと自分やテスラに対する抗議行動との"関連"を示唆した。
「要するに彼らは、わたしが彼らの不正を阻止しているからわたしを殺したい、我々が政府のひどい無駄や腐敗を阻止しているからテスラを傷つけたいのだ」とマスク氏はFox Newsに語った。
「わたしは何も悪いことはしていない」
トランプ大統領も司法省も、テスラに対する破壊行為に言及している。警察によると、テスラの充電設備が放火されたり、販売店が銃撃されたり、テスラ車が破壊されるなどしている。

3月11日、テスラの販売店に対する暴力を「国内テロ」と見なすつもりがあるかと尋ねられたトランプ大統領は、検討する意向を示していた。
「彼らは悪党だ。我々の学校や大学を愚弄する連中と同じだ」と大統領は語った。
「必ず捕まえて、地獄に落としてやる」
司法省は18日、一連の破壊行為は「国内テロに他ならない」とし、既に複数の加害者を訴追したと明らかにした。
Business Insiderはマスク氏にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
一方、テスラの所有者の中には、抗議の声が広がる中でテスラ車を売ることにした人もいれば、「わたしがこれを買ったのは、イーロンがクレイジーだと分かる前(I Bought This Before We Knew Elon Was Crazy)」と書かれたバンパーステッカーを貼っているという人もいる。
サイバートラックの所有者たちは、ここ数カ月で路上での嫌がらせや破壊行為が増加しているとBusiness Insiderに語った。