チェーンオイルが乾くとペダルが重い。ほっとくとチェーンやフレームがサビる。
気軽な乗り物である自転車ですが、微妙に手がかかるところも。
そんな中、よりメンテフリーな方向に進化した自転車「igus:bike RCYL(イグスバイク リサイル、以下リサイル)」がドイツから日本にやってきました。
ほとんど再生プラでできている

このリサイルで特徴的なのはまず素材です。
リサイルは、全体の92%がプラスチック製。フレームはもちろんのこと、ホイールからハンドルまで、何から何までプラスチックでできています。サビるところがあんまない。
しかも、うち50%ほどは廃網などを再利用した再生プラスチック。人力機関であることをも踏まえると、エコロジーの化身みたいな存在。

プラスチックじゃない部分を数えたほうが早いという。ディスクブレーキとギア周りの一部、ケーブルやボルトに、あとはタイヤとサドルくらい。
メンテフリー。手がかからない

さらにすごいのがギアやベアリングなどの駆動部の一部もプラスチック製なこと。
リサイルを生み出したメーカー「igus(イグス)」はもともとそういった駆動部品が専門。ただ、ちょっとふつうじゃない作り方をしています。なんとパーツに潤滑剤を混ぜ込んで、駆動部品なのに小まめに潤滑剤を塗らなくていいようにしてあります。プラスチックではありますが、特殊なものです(モーションプラスチック、というそう)。
ほっといて久々に乗ってもペダルが重くならない。たまにタイヤに空気を入れるだけでOK。
雑に扱っても動く。自転車はそれでいい

イグス社がこういう自転車を作ることにしたのは、CEOの方がサビて動かなくなった自転車を見つけたときに閃いたから、とのこと。「うちの技術を使えば、動かなくならない自転車作れるじゃん?」と。
そうなんですよね、自転車って忘れた頃に乗りたくなるんだけど、動かなくなってたりする。そういう地味ながら困るところを解消するリサイルの方向性、なかなかおもしろいなって。
リサイルはそういった自転車の可能性を示すためのプロトタイプだそうで、今のところ国内一般販売の予定はなし。イグス社が基本的には部品のメーカーな関係で、日本の自転車メーカーにパーツを卸して、こういう方向性の自転車を作ってもらえたらいいなぁ、みたいな感じとのこと。
「日常の足」としての側面を強化するような方向性、シェアサイクルにもよさそうですが、どうでしょうか。
Source: igus:bike