2024年9月29日、Maisen Music FES 2024(以下、まいせんフェス)というイベントが開催された。
イベント内容は女性声優のカラオケイベントだ。トータルの出演者がとにかく多く、4日間開催*1、2部制で各4~5名ずつが出演する*2、近年でもかなり開催規模が大きくなったイベントで毎年恒例になっていた。
俺は梅澤めぐ・天野聡美・菅沼千紗・山下七海という奇跡の組み合わせに心躍りながら参加し、当日は座席抽選のサインつき表彰状も当選し充実して帰宅した。
まいせんフェス 最高のイベントです pic.twitter.com/TWb6wuR05u
— とばつる◎ (@tobatobaBz) 2024年9月29日
そう、ここまでは楽しかった。楽しいイベントで終わるはず・・・だったのだ。
グッズが発送されない
さて、このイベントの当日物販ではこんなグッズが販売されていた。
Maisen Music FES 2024
— 野村麻衣子の『おしえて!まいこ先生!』公式 (@oshiete_maisen) 2024年9月25日
会場で注文表をお配りしますので、ご希望の商品数をご記入下さい✍
※事前に印刷、ご記入頂いてもOKです!!#まいせん pic.twitter.com/Lkn2bzMVPe
イベント中にカメラマンが出演者を撮影し、ブロマイド形式にするようだった。
実際、公演中カメラマンが何度も行き来しては撮影していた。
これは、会場で金を払って、必要事項を記入した申込書を提出し、後日発送という形だった。
俺はこの時点で「あとで誰の買ったか分からなくなったら嫌だな・・・」と思い、現地にいるスタッフに「購入控えみたいなものはないのか?」と尋ねた。「ないです」と即答された。
まあいいかと思い、その時は俺もそのまま提出してしまった。これがのちに、大きなミスとなる。
開催から数か月、そういえば届かないなと思い始めたのは年末のころだった。
事務所の確認取って写真刷って送るだけなのにそんなにかかるもんかね?と思い、ハッシュタグ等でパブサしたらやはりみんな届いてないらしい。で、番組公式Twitterを見てみたら、こんなアナウンスがあった。
Maisen Music FES 2024
— 野村麻衣子の『おしえて!まいこ先生!』公式 (@oshiete_maisen) 2024年12月16日
現在、【公式推しフォト】【オリジナルサイン色紙】の製造・準備を進めさせていただいております。
お時間がかかってしまい申し訳ございません。
発送準備が整いましたら発送のアナウンスをさせていただきますので、今しばらくお待ちください。…
う~んそうか・・・と思いつつまた俺も買ったこと自体を忘れてしまったのだが、まさか年を越すとは思っていなかった。
そして商品に関する告知はこのツイート以降、何もなかった。
1度目の問い合わせ~消費生活センターに相談
2025年2月、開催からあまりにも音沙汰もないため、1回目の問い合わせをこのツイートにあるフォーム宛てに送信した。
「なぜこんなにも遅れているのかの状況説明」「発送見込み時期」「上記2点を私への返信だけではなく、全購入者に向けてちゃんとアナウンスして」「2月28日までに納得のいく回答が来なかったら、消費生活センター及び詐欺被害で警察に相談する」
この旨を2月17日に送信した。
回答はこのようなものだった。(原文ママ)
いつも大変お世話になっております。「おしえて!まいこ先生!」スタッフです。
この度はお便りフォームを通じてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
確認させて頂き下記お返事をさせていただきます。お手元にお届けするべきお写真とサイン色紙の発送が遅れており、深くお詫び申し上げます。現在、サイン色紙につきましては事務所よりお戻しを頂き、発送準備を進めております。
また、お写真に関しましても、サイン色紙と同じタイミングでお送りできますように発送の準備を進めております。2025年3月中にはお手元にお届けできる予定ですので、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです。
情報の誤りで発送が困難なお客様には、個別にご対応させていただきます。このたびは、ご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ございません。
引き続き、何卒宜しくお願い申し上げます。「おしえて!まいこ先生!」スタッフ
この返事を2月28日という回答期限ギリギリによこす時点で誠意はないな、と若干思ったがとりあえずこう言ってるので3月までは待つことにした。
一方で、消費生活支援センターには相談のメールだけ入れておいた。
こういうイベントで、商品形態で、既に金銭を払っている。何か法に抵触はしないのか。なお、イベントの事業者は不明であるという点を相談したところ、下記のような回答が来た。
・まずは会場に問い合わせてイベント事業者の連絡先を入手してみてはどうか
・当所には事業者に対し注意、指導を行う権限はない
とりあえず、3月末までは待つことにし、それでも商品が来ないようなら、会場となった横浜ランドマークホールに問い合わせを入れてみることにした。
結局3月末までに来なかった
3月最終週に突入した段階で商品が届かないどころか、そもそもアナウンスすらないという事態を悪質だと認定し、前倒しで行動に移った。
まず、警察相談ダイヤル#9110に詐欺被害ではないかという相談を行った。
「先に金を払っているのに送ると言っている商品を送らない」という点を踏まえ、経緯を説明すると以下のような回答が得られた。
・話を聞いた内容だけだと、「債務不履行」にあたるかは判断できかねる
・いつまでに発送します、というのが購入した段階で明確に示されていないのと、金銭トラブルははっきり言って民事になってしまう。警察は介入できない。
・商品が届いていない購入者同士で相談し、被害届を出してみてはどうか。要件がそろえば受理はできる
・事業者とやり取りがあった場合は、資料を記録しておいて
・イベント会場を管轄する警察署が捜査をすることになるので、被害届を出すのはそちらが望ましい(絶対ではない)
・罰則など事業者側に対して警察が何かをすることはできない。事業者側にだまし取る意思があったのかなどは捜査をしないと分からない。詐欺は、あくまで犯罪者として捕まえてほしいという場合のみ警察が動く。・イベント事業者の住所などが分かれば、内容証明郵便も送れる
つまり、本気で被害届を出すのなら、みなとみらい地区を管轄する神奈川県警察戸部警察署に出向くことになる。
しかし、2つの懸念がある。
・返金を求めているわけではない
詐欺被害というのは通常「金返せ!」ということで初めて成立するが、あくまで今回は商品自体は欲しい。なので、「発送の催促」ということになるが、それは警察ではなくやはり弁護士などを通じて民事でやった方が確度は高い。
・1人当たりの被害金額はごく少額である可能性が高い
ツイートにもあるように、1セット当たり1,000円という金額だ。これ桁が1つ増えてればもっと大ごとになってもいいが、たかが1,000円である。正直こんだけの被害額で何を大げさに…と思われても仕方ない。
4月突入へ
もう痺れを切らした俺は更に動くことになる。
まず、もう一度消費生活センターに問い合わせた。
消費生活センター(以下、「セ」)
セ「現金で払っちゃったんですか?」
俺「はい」
セ「カードとかなら履歴が残りますけど、現金じゃだめですね」
俺「そりゃそうですね」
セ「購入控えやレシート、領収書はなかったんですか?」
俺「なかったです」
セ「その申込書を撮影はしなかったんですか?」
俺「あー、そうすればよかったですねぇ」
セ「購入した証明がないとだめなんですよ」
俺「そりゃそうですね」
と説教された。おっしゃる通りでございます。
そして、会場に問い合わせた。
が、3月25日に会場に問い合わせてそこで1週間放置された。
どういうことやねんと電話したところ
会場「まだ連絡が行ってない!?」
会場「主催者の方からお客様の方に直接連絡します、とのことでしたが」
会場「メールでお問い合わせいただいた内容をその日のうちにそのままイベンターさんの方に転送して、こういう問い合わせが来ていますと、うちとしてもこういうトラブル、困ったお客様が出るのは困りますと強く言ったんですけども」
俺「ん?じゃあ間にイベント会社が挟まってて、(会場は)主催とは関係ないってことですね?」
会場「はい」
俺「じゃあイベンターの連絡先教えてもらえますか」
で、イベント会社の連絡先と、担当者の名前を入手した。最後、問題解決することを願っておりますと言ってくれたが、それならそれで「イベンターに伝えましたよ、主催から直接連絡がいくようにしましたよ」ってメール書いてその週のうちに返信してほしかった。まあ会場に罪はないけど。
というわけでイベンターに電話した。
イベンター「まだ連絡がいってない!?」
イベンター「先週の段階で主催にはこういう問い合わせが来てることを伝えましたし、直接お客さんの方に連絡してくださいということになったはずです」
俺「そうですか。その連絡が来てないので、主催者の情報教えてもらえますか」
イベンター「個人情報なので主催の連絡先は渡せません。とにかく大至急確認させます」
俺「あまりにも主催者からの連絡がなかったらまた電話するけどいいですね?」
イベンター「はい、とりあえず至急伝えますので。横浜ランドマークホールに問い合わせたのと同じ電話からかけてきてることはわかってます、はい」
なんか釈然としなかったが、まだこの頃は俺も「イベント会社に罪はないし悪いのはまいせんフェス運営だしな・・・」と深く追及はしなかった。とりあえず主催者の連絡を待つことにした。
一方その頃、ようやく「サイン色紙」「全通特典のチェキ」は発送されたようだったが、サイン色紙もまだ不完全で、届いている演者とそうじゃない演者でばらつきがあった。
そして、「公式推しフォト」が届いたとの報告はどこにもなかった。
優先順位がおかしくないか?
また放置された
4月9日、イベント会社への問い合わせから1週間。まいせんフェス運営(主催)からの返答はなかった。当然、商品も手元に届いていない。
俺は再びイベント会社に電話をかけた。
俺「連絡来てませんけど」
イベンター「来てない!?」
俺「どうなってんですか?」
イベンター「先週問い合わせを受けた段階で、連絡したとのショートメッセージを受けた」
俺「ん?ショートメッセージ?来てないですけど」
イベンター「いや私の方にショートメッセージで、連絡が来た」
俺「私にはどういった手段で連絡をされた?メールをしたのか?」
イベンター「それは分からない」
俺「うん、じゃあどちらにせよ来てないですね」
俺「そもそも主催ってのは番組運営になると思うが、それは会社ではないのか?」
イベンター「個人です」
俺「個人?会社運営ではない?」
イベンター「はい」
俺「御社と主催の関係は?」
イベンター「我々はイベントの制作・代行・チケット販売などをしている。グッズ販売などには関与していない」
俺「では今後窓口になるのは難しい?」
イベンター「うーん・・・折り返し連絡する。主催にはもう一度、このあと連絡する。」
俺「主催の連絡先は教えてもらえない?」
イベンター「うーん・・・折り返します。」
俺「(これ一生平行線だな)そうですか、じゃあお待ちしております」
やはり釈然としない。
主催の情報が分からない以上、内容証明郵便は使えない。
そして、イベント会社の名前や住所を消費者庁に相談しても、この会社はグッズ販売事業には関わっていないと主張しているため無意味に終わる可能性が高い。
で、これは2022年開催時のツイートだけど、この時もリプや引用で「いつになったら発送するんだ?」と騒がれてるし、常習犯っぽかった。開催前に気付けていれば・・・と悔やむ。
7月30日(土)・31日(日)
— 野村麻衣子の『おしえて!まいこ先生!』公式 (@oshiete_maisen) 2022年7月29日
Maisen Music FES 2022
会場で注文表をお配りしますので、ご希望の商品数をご記入下さい✍
※事前に印刷、ご記入頂いてもOKです!!
公式推しフォトはセットご購入で33%〜35%OFFとなります!!#まいせん pic.twitter.com/9nWaPToJ6Z
弁護士に相談してみた
で、結局折り返しの電話も来ないので、消費者トラブルに強いというわけではないが、一応そういった問題も扱っている法律事務所に面談を申し込んだ。
電話で予約しようとしたところ秘書の人?が「悪質性が高いのは確かなんですが、正直被害額等も考えると依頼主様の相当ご負担になってしまうかと…」と申し訳なさそうに言われたが、「弁護士の意見が聴きたいので相談だけでも!」と頼んで面談を組んでもらった。
時間も限られているし、弁護士もこういうオタク商売詳しくないだろうから、説明用の資料とかを印刷して持っていった(このブログにも貼ってある図とか)。あとはイベンターと電話した時の録音かな。
なお、この弁護士とのやり取り・法解釈・見解などについてはブログに載せる許可を取っている。
購入証明(控え)がない件についてはやっぱり驚かれた。こんな被害に遭って情けないですよホンマ。
「法律上の問題は大いにある」との言質をキャッチ。
Q.具体的には何の法律?消費者契約法とかではない?
A.「民法」ですね。
Q.問い合わせをしても返事が遅い。あるいはアナウンスがなく、3月の約束を破っている
A.じゃんじゃん問い合わせを送っていくのがいいんじゃないですかね。ただし、感情的な文面にはならないように気を付けて。あくまで冷静に、「こういう対応をしてほしいんですけど」といった感じで。
Q.このイベントは、いわゆるネット配信番組をやっている
A.こういう番組って、応援コメントとかあるわけでしょ?だったらその時にみんなで「商品来てないんですけど、どうなってるんですか」ってコメントしましょうw
その時にほかの人たちに文句を言われても、「いやいや僕たちは運営の方からなんも返答がなくて、解決したいだけなんです」って、あくまでもその主催者との対話を求めてる。それは業務妨害には当たらないと思いますよ。
Q.イベント会社が主催者の連絡先を教えない。これは法律上の問題は
A.これはまあ正しいですよね。主催者もイベント会社と契約をしているので、第三者(俺)に教えちゃうと契約違反になる場合がある。
Q.やはり複数人で攻めるのが近道か
A.買った証明がないのなら、「複数の被害者がいる」ということが一番証拠になる。一人だけだと、買ってもないのに勝手に騒いでるみたいなことになっちゃう。「複数の被害者」という点はかなり大事。集団訴訟とか、そういった方向性も考えられる。
ただ被害額も少ないんでね。できることなら、複数人で問い合わせていって、解決した方がいいです。一人だと黙殺されちゃいますからね
Q.主催者は個人だ、と言われた。番組を放送しているのに、会社運営ではないらしい
A.法人格を持たないのかもしれないですよね。個人事業主とはまたちょっと違うのかな。今ネットで全部完結しちゃう時代ですからね、ほぼ素人みたいな人が運営してて、きっと悪意はないのに、いやオレ悪くねーしみたいな感じでやってるのかもしれないですよね。
Q.実際そういった心構えの番組・イベント運営は多い
A.やっぱり末端に行けば行くほど雑になっていくというか、適当にやってるんでしょうね。これ(今回の相談含め)も一つの人生経験になればと思います
消費者トラブル、という点で弁護士に相談できたのはとても良かった。受け答えの重みが違う。
女性声優とのチェキ代よりも安くてコスパいいからみんなもこれに限らず法律上で困ったことがあったら軽率に相談していけ
運営からの返答、そして推しフォト届く
そんな相談からわずか数日、なんと返答と商品が届いた。
【商品発送の遅延に関するお詫びとご案内】
— 野村麻衣子の『おしえて!まいこ先生!』公式 (@oshiete_maisen) 2025年4月22日
このたびは、Maisen Music FES 2024 イベント商品・特典商品のお届けにお時間をいただいており、
また、制作の都合により詳しいご案内ができていなかったこと、深くお詫び申し上げます。…
このツイートの直前に、俺宛てにも更なる謝罪の文面を添えたメールが来ていた。
最後まで運営と直接対話することはできなかったが、一応はちゃんとした文面で謝罪が来たので溜飲は下がったし、ブロマイドも届いたから良しとするか。この件の追及は終わりとする。
教訓
・怪しい運営、信用できないなと思ったら購入した証明を残そう!
今回のような商品形態は珍しいが、予約制の商品、後日発送系の商品は必ず購入した証明を取るという教訓を得た。提出したものと同じコピーを取る、写真を撮っておく、レシート・領収証を要求するなど、やり方はある。
今回、消費生活センター・警察相談窓口・弁護士全員にツッコまれた事象がこの「購入控えがない」ということだった。これからは確実に貰うか、自分で控えた方が絶対に良い。
または、現金ではなくカードで払えば利用明細が必ず出るしカード会社に記録が残るので、カード決済に対応している物販ではそれもオススメだ。
また普通に「その場で現物を購入したが、明らかに不良品だ」というケースもあるかもしれない。いずれにせよ、「購入した証明」はあった方が良い。
・まずは消費生活センターにかけてみよう!
こういったトラブルの専門は消費生活センターだ。メールでも問い合わせが出来るところもあるが、基本は電話だ。
相談員はこういうオタクイベントに疎いと思われるので、経緯をきちんと詳細に伝えよう。
警察相談ダイヤルへは、あくまで詐欺ではないか?という極めて悪質な疑惑が強まったときにかけた方がいい。そしてどちらへの電話も、しっかり向こうは記録してくれるのでもし他に同様の事例相談があったときに前例を作りやすい。
事例が多ければ、上の機関が調査に乗り出す・・・かもしれない。
・複数の被害者がいた場合、みんなで問い合わせよう!
「複数の事例」はやはり大事だと思った。相談窓口に寄せるのもそうだし、問題となった運営に問い合わせるのも、1人で動くよりかは被害に遭った人が複数で動く方が良い。
声優業界のこんな事例じゃ生ぬるいのかもしれず、他の界隈ではマジでもっと悪質なところもあると思うので、集団で動くことは念頭に入れておきたい。
さいごに
このように、あまりにもな対応であったのは誰の目で見ても明らかだろう。
女性声優に非はもちろんないが、この運営はその名前を使って商売をしている立場である。「あそこの運営やばいな」「あのイベントやばいな」という悪評が、出演声優のブランドイメージそのものを傷つける恐れがあるということを考えないのだろうか。
「もう参加したくないな」「もう買いたくないな」と思われたら、顧客を失うということを理解しているのだろうか。
お金を既に貰っている、だが商品は渡さない。3月という約束を破り、何故遅れているのかのアナウンスもしない。こういった態度は、モノを売る側以前に、社会人としてどうなのか。しかも俺なんかよりも恐らく年上の大人が、だ。
これまでにもいくつか「ダメな運営だなぁ」と思う番組、イベントはあったが、今回のはちょっと限度を超えていた。
「毎年許されてるから、今年も適当でいいや」とか思いながら販売・運営をしないでほしい。迷惑を被るのは、今年から新しくゲストとして出演した声優のファンだ。新規のファン(客)を呼んでいるという責任を果たしてほしい。毎年やってるんだから、販売・生産方式を見直すとか、改善に向けて努力はしてほしい。
消費者という立場は弱い。お金を払ってしまったら、当然あとはあっちのものだからだ。そもそもお金を払う以前に、「これひどいな」という商売だって平気でまかり通っている業界だ。そのために、消費生活センターなどの相談窓口がいくつも用意されている。これからもし嫌なトラブルに遭ったらとりあえず相談してみることを強くオススメする。電話代もタダじゃないけどね。
だからといって消費者庁は何でも助けてくれる正義の味方というわけではない。あくまで心理的な負担を和らげ、専門家の意見を仰ぐという点ではこうした無料の相談窓口は強い。
そして悪質さがあまりにも一線を越えていたら、警察や弁護士などの司法を介入させた方がいい。
弁護士にはそれぞれ得意分野があるので、消費者トラブルに強い弁護士を探すのには苦労した(近所にそういったのを専門とする法律事務所があまりなかったので、「扱っている」程度の事務所にした。俺も暇なわけじゃないしガチ専門の事務所へ都内まで行くのもだるいので・・・)
とはいえこのやり取りを1ヶ月も続けること自体がかなりめんどくさかった。人生経験にはなったけど、したくないだろこんなの。
俺は「ゴミ運営潰れろ!ギャハハ!」という軽いノリでやっているわけではなく、相当の覚悟や時間をかけて今回まいせんフェス運営と対峙している(結局できてはいないが)。「これは明らかにおかしい」と毅然とした態度を取る場面だったというだけだ。
頼むからまともな番組・イベント運営をしてほしい。この業界、こういった杜撰な体制が残念ながら蔓延している。割に合わない商売・利益率の低い事業なのかもしれないが、お金を出してる以上最低限の仕事はしてほしい。
我々は楽しい時間を過ごしたいのだ。やっぱこのイベント最高やな!と、また次回も行きたいな!次はあんなグッズ出してほしいな!とかそういう体験をしたいのだ。
100応えろとは言わないから、少なくとも悲しい思いとか怒りの感情を出させるような真似はしないでほしい。誰だってこんなことしたくないし誰も得しない。
なんでも要求を聞け!と訴えているわけではないし、最初からどの運営に対してもひねくれた見方をしているわけではない。なんかあったらすぐ訴えてやる!という態度でいても世の中生きづらいだけだし。
でも、顧客との信頼関係で成り立っている商売なんだから、出演者・事業者・消費者、3者全員がwin-winになれるようなコンテンツの提供、すなわちビジネスをやってほしい。
そう切に願う。