普通に会話しつつ “プーアル茶の転売での儲け話” に誘ってきた国際ロマンス詐欺師かなえ。たまに私とは言い争いもしつつ、付かず離れず、良い距離感を保っていた。


かなえはプーアル茶の話をし、私はチャーハン話を投げ返す。この時点ですでにカオスな会話のキャッチボール状態なのだが、しつこくチャーハンをリクエストする私に、かなえは奥の手を出してきた。


なんと、かなえのカーチャン(母親)のチャーハンレシピを突然ブッ込んできたのである! 母参戦、カオス極まる!! ちなみにかなえ母は台湾人。どんなレシピなのかと言うと……

うむ。わからないところがいろいろある。だが、深追いしても、きっと正確な答えは返ってこない。なので調理師免許も持つ私が、台湾を連想しながら考えた。


まずソーセージの横に並ぶ謎の単語「スティック」であるが、これは台湾腸詰(ちょうづめ)であると予想し、スーパーで売ってた「カルパス」で代用。


次は「チャイブ」。これはネギの仲間で「シブレット」や「チポリーナ」や「エゾネギ(蝦夷葱)」や「セイヨウアサツキ(西洋浅葱)」とも呼ばれるらしい。


いろんなスーパーを覗いたが、それに近いものは売っていなかったので、おとなしく万能ネギ(小ネギ / 青ネギ)にて代用してみた。


また、最後の「カイエンペッパーのスライス」は「カイエンペッパーのスパイス」だと予想。パウダー状のも持っているが、あえて「粗挽き」を使ってみた。


以上の考察を経て導き出したレシピは以下の通り。



【材料】

・冷えたごはん250g(大盛り1杯)
・たまご1つ
・インゲン5本(5mmの薄切り)
・にんじん(50g=1/2本、さいの目切り)
・ソーセージ2本(シャウエッセンにしてみた。輪切り)
・カルパス1本(シャウエッセンより少し長いサイズ。輪切り)
・にんにく2片(みじん切り)
・おろし生姜(小さじ半分)
・万能ネギ(チャイブの代用)
・サラダ油
・ごま油
・シオコショー(適量)
・カイエンペッパー(あらびき)


【作り方】

1、サラダ油(大さじ2)を熱し、ニンニクと生姜を炒める。


2、インゲンとニンジンをinして炒める。


3、ソーセージとカルパスと万能ネギ(半分)もinして炒める


4、ごはん、ごま油、シオコショー適量、万能ネギ(残り半分)もin。


5、溶き卵をinして手早くかき混ぜながら炒め、水分を飛ばす。


6、最後にカイエンペッパーのスパイス(粗挽き)をふりかけ、


さらに炒めて……


\(^o^)/ 完成 \(^o^)/



して、そのお味は──


最高。これは本当にビックリするほど最高だった。


まずはカイエンペッパーの仕事っぷりに拍手。一気にアジア感(台湾感)が増してくる。そういえば台湾で激辛のチャーハンも食べたことがある。それを思い出す味。


そして口の中に飛び込んでくるソーセージ&カルパス。これ、どっちだけでもダメ。ヒットとホームラン的な「打ち分け」ができており、食べていて非常に楽しい気持ちに。


さらにニンニクとショウガが香ばしく効いていて、ある意味ではペペロンチーノ的な「絶対にウマい方程式」が組み上がってしまっているのだ。


そしてそこに「ニンジンとインゲンの小粋な合いの手」が混じってくる。インゲンは食感の楽しさ。そして辛めのチャーハンの中で、ニンジンの甘さが際立つ際立つ!


ニクイのは、密かに香るごま油。そういえば台湾の料理、鶏の油(ジーローファン)とか、ガチョウの油とか、油を使うものが多い。それらを思い出す粋な演出。


万能ネギはチャイブの代用だったので控えめに使ったが、もっと思い切り入れてしまっても良い気がする。いずれにしても、このままでも優勝すぎるほど激ウマい。


どれほどのレベルかと言うと、伝説の「石川炒飯」に匹敵するウマさである。あっちの武器はエビとグリーンピースだが、こっちは圧倒的なカルパス(腸詰)感。つまり海鮮 vs 肉。

なんとなくの予想だが、石川 vs かなえ母の勝負があったら、肉肉しいかなえ母の台湾チャーハンが勝つような気もする。それほどの強者。絶対に作って欲しい。


なお、お子さんがいる場合はカイエンペッパー無しにした方が良いかと思う。ソーセージ&カルパス味はチビッッコにも人気が出そう。大人だったらピリカラで行こう。最高! 謝謝!!


執筆:迷惑メール評論家&チャーハン探求家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.



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▼突如カーチャンレシピをブッ込んできたかなえ。ファインプレーだ。

▼チャーハンのレシピを聞くまでは、断固たる姿勢を崩さない。

▼こーゆーのが典型的な「国際ロマンス詐欺」だ。気をつけよう。