パワーとフットワーク。あなたはどっち派?
仕事でもプライベートでもPCの重要度が増している現代。近頃はAIの普及も相まって、よりPCの性能が注目されるようになってきましたね。
そんなPCの頭脳とも言うべき「プロセッサー」(CPU)の代表として知られるのが、 「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」 。
インテルやプロセッサーの名前はなんとなく知っていても、ハイパワーなモデルや省電力を重視したモデルなど、複数のモデルがラインアップされていることまでご存知の方はそれほど多くないのでは。
今回の記事では、バラエティ豊かなインテル最新プロセッサーの違いを解説しつつ、それぞれの個性を活かしたビジネスシーンでの活躍例もご紹介していきましょう。
インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)とは?
2024年9月に登場した最新のCPU。2023年12月に登場した 「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)」、通称Core Ultraシリーズの第2世代にあたる。
知っておきたい、4つの個性
最新の 「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)」は、4つのモデルに大別されます。それぞれのモデル名は…
- インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Hシリーズ (以下:200Hシリーズ)
- インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200HX シリーズ (以下:200HXシリーズ)
- インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ (以下:200Vシリーズ)
- インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Uシリーズ (以下:200Uシリーズ)
といったかたち。「H」「HX」、そして「V」や「U」といったように、末尾のローマ字が異なるので、ここが見分けるときの注目ポイントですね。
型番に「H」がつくArrow Lakeはパワー型

まずひとつめ。「200Hシリーズ」は、高い処理能力を誇るパワー型プロセッサー。
マルチタスク処理に強く、大容量のメモリにも対応しています。システム構成の自由度も高いため、ユーザー側の選択肢も豊富なのが嬉しい点です。
続く「200HXシリーズ」は、200H以上のさらなるハイパワーを追求したモデル。ゲーミングノートPCへ採用されることが多く、デスクトップPCに迫る高性能を重視したい人向けのプロセッサーです。
この2種類のモデルは、かつてはArrow Lakeという開発コード名でも呼ばれていました。型番に「H」がつくArrow Lakeはハイパワー型、と覚えればOKですね。
AI処理に強いのが「V」。「V」と「U」は低消費電力

一方で、「200Vシリーズ」はAI処理が得意なモデル。ちなみに上の画像、はじめて見た人も多いかもしれませんが、2025年6月以降、本シリーズは順次この「Copilot+PC」入りのロゴに切り替わっていくのだそうです。
新ロゴにもある通りCopilot+ PCに準拠した高いAI処理性能が持ち味で、なおかつ消費電力を抑えロングバッテリーを実現できるのが特徴。さらに「インテル® Core™ Ultra プロセッサー (シリーズ2)」のなかでも独自の進化を遂げた特異点というべきプロセッサー。
というのも、プロセッサー内部の構造は、CPUとNPU、グラフィック処理に加えてメインメモリ(DRAM)までが統合されていたり、 「インテル® Core™ Ultra プロセッサー (シリーズ2)」 のなかでは先行して市場投入されながら最新世代のスペックを持ち合わせていたりと、設計およびスペック面で他のプロセッサーとは一線を画したものになっているのです。
そんな「200Vシリーズ」は、特に薄型で持ち運びやすいノートPCに採用されることが多いプロセッサーといえます。
同じく「200Uシリーズ」も、薄型軽量なノートPCに採用されることが多いプロセッサー。こちらも消費電力が少なく、なおかつコスパが優秀なため、ビジネス向けの定番ノートPCに採用されることが多いです。
上記のうち「200Vシリーズ」は、以前はLunar Lakeという開発コード名で呼ばれることもありました。また、「200Uシリーズ」は、先述したArrow Lakeの系列に属するメンバーです。
パワーのArrow Lake系列、省エネのLunar Lake
なので、これら4種類の「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)」プロセッサーをあらためて分類すると…
パワー型
パワー(処理能力)に優れたArrow Lake系列
インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Hシリーズ (Arrow Lake-H)
インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200HX シリーズ (Arrow Lake-HX)
低消費電力型
Arrow Lake系列だけれど低消費電力が特徴
インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Uシリーズ (Arrow Lake-U)
AI処理や消費電力が持ち味のLunar Lake
インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ
このようになります。
では、パワー型と低消費電力型、それぞれのプロセッサーの違いは、どういった場面で活かせるのか?
その違いを実感すべく、異なるPCを選んだとあるビジネスパーソンがたどった、2つのパラレルワールド世界線をのぞいてみるとしましょう──!
さあ、どちらか好きなPCを手に取るがいい……

ここに2種類のノートPCを用意しました。具体的なモデル名は伏せますが、それぞれ、パワー型の200Hシリーズを搭載したノートPCと、省電力とAIに強い 200Vシリーズを搭載したノートPCです。
同じ人間であっても、パワー型の200Hシリーズ搭載PCと、モバイル性能に長けた200Vシリーズ搭載PCを使った場合では、プロセッサーの違いによって仕事のこなし方に大きな変化があらわれるのではないでしょうか。
どうする? 多数の製品をまとめたカタログ資料作り
ここで業務の例として取り上げるのは、たくさんの商品を掲載するカタログ制作です。取り扱うのが複数メーカーの製品にまたがっていて、非常に複雑な作業になりそうな予感。さあ、どうする?
ここからはスライドショーを切り替えながら、それぞれのPCでの仕事ぶりをお読みください。
パワー型のインテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Hシリーズ

余裕のパワーが自慢の200Hシリーズ搭載ノートPC。複数のアプリケーションを同時に起動して、リモート会議やオフィスアプリ、画像処理ソフトなどを併用したデスクワークがサクサクすすむ。
低消費電力とAI性能のインテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ

バッテリーを気にせず持ち運べるモバイル性能を活かし、出先でサクサクと仕事がこなせる200Vシリーズ搭載ノートPC。Copilot+PCらしくAIの支援を受けての業務効率化もバッチリ。
上のスライドショー写真1枚目で示した、200Hシリーズ搭載のパワー型ノートPCを選んだ世界では、そのハイパワーを活かしたマルチタスクが炸裂。
Teamsのオンライン会議で製品について担当者にヒアリングをしながら、並行してExcelに情報をまとめつつ、画像加工アプリで編集までこなします。デスクから離れることなく、複雑な資料を効率よく作り上げていくではありませんか!
もう一方の200Vシリーズ搭載ノートPCを選んだ世界では、軽量なPCを持ち歩き、あちこちの関係先を次々と訪問。移動のスキマ時間にPCを開いて資料をまとめるなど、フットワークの軽さが光ります。
また、カタログの構成作りなどの実務面でAIの支援を活用するなど、こちらの世界線でも効率性は抜かりなし!
自分に合ったプロセッサー選びで、仕事はもっとうまくいく
デスクの前ですべての仕事が完結するパワー

多彩なアプリを並列的に駆使し、デスクでじっくりタスクに向き合う、200Hシリーズ。
いつでもどこでも仕事ができる軽快さ

バッテリーを気にすることなく、どこでも使える軽快なフットワークとAIの支援を活かす、200Vシリーズ。
こうしてどちらの世界線でも、複雑な業務を難なくクリア。同じ人物が同じ仕事をするのでも、使うPCの特徴によって取り組み方が異なることがわかりましたね。
PCの特徴を決定づけるのは頭脳にあたるプロセッサーですから、自分のスタイルにあったプロセッサーを知っていることは、自分に合ったPC選びの最大のヒントになるということでもあるんです。自分にはどちらのスタイルが合っているか、イメージしてみましょう。
メモリやストレージ容量などの目に見えるスペックも重要ですが、これから新しいノートPCを導入しようと考えているのなら「こんな風にPCを使いたい」というワークスタイルのイメージでPCを選ぶのもアリですよ!
自分に合った一台を選べる、インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)搭載PC
実は、先ほどの場面で作っていたカタログというのが、「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)」を搭載した最新ノートPC製品の代表的なモデルをまとめた資料なのです。せっかくなので、この機会に一挙にご紹介しましょう。
いずれも「200Hシリーズ」または「200Vシリーズ」を搭載した最新モデル。スライドショー形式で特徴あるPCの数々を切り替えて表示できますので、ぜひ自分のスタイルに合った一台を見つけてみてください。
パワー型プロセッサー「200Hシリーズ」搭載PCおすすめ6モデル
ASUS JAPAN株式会社「ASUS Zenbook 14 UX3405CA」

インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Hシリーズ搭載の「ASUS Zenbook 14 UX3405CA」は、14インチの有機ELタッチディスプレイ搭載で、薄さ14.9mmに重量約1.28kgとコンパクト。バッテリー時間最長16.4時間、Wi-Fi7による高速ネットワークも強み。
株式会社日本HP「HP OmniBook 7 14-fr」

インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Hシリーズを搭載し、頑丈なボディで持ち運びも安心な「HP OmniBook 7 14-fr」は、セキュリティやプライバシー保護にも配慮した設計。11項目の厳格な「MIL-STD 810H」耐久性テストに合格した頼もしいPC。
レノボ・ジャパン合同会社「Lenovo IdeaPad 5i 2-in-1 Gen 10」

AIエンジンを統合したインテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 225H( 200Hシリーズ)搭載の「Lenovo IdeaPad 5i 2-in-1 Gen 10」。ディスプレイはタッチ対応で360度回転。高さ17.5mm、重量約1.6kgでMIL規格にも準拠したタフネスモデル。
LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社「LG gram Pro 2in1 16」

「LG gram Pro 2in1 16」は、付属のスタイラスペンと360度回転のタッチディスプレイで直感的な操作をかなえる2-in-1スタイルの16インチPC。薄さ12.9mm、重量約1.4kgと大画面ながら好きなところへ持ち出せる薄型軽量を実現。インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 255H(200Hシリーズ)を搭載でクリエイティブワークもお任せ。
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社「Prestige-16-AI-Evo-B2HMG-0651JP」

インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Hシリーズ 搭載の「Prestige-16-AI-Evo-B2HMG-0651JP」は、16インチ大画面モデルながら薄さ18.95mm、軽さ1.59kgで持ち運びやすい設計。また、アメリカのMIL規格「MIL-STD-810H」に準拠した堅牢性にも注目の一台。
日本エイサー株式会社「Swift Go 14(SFG14-74-N73Y)」

インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 255H(200Hシリーズ)搭載のパワフルモデル「Swift Go 14(SFG14-74-N73Y)」。インテルEVOエディションに準拠。メモリ32GB、約13.5時間のロングバッテリーで外出先でもサクサク動作。DCI-P3カバー率100%で色域も豊か。
機動力とAI性能の「200Vシリーズ」搭載おすすめ12モデル
ASUS JAPAN株式会社「ASUS Zenbook S 14 UX5406SA」

インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ搭載の「ASUS Zenbook S 14 UX5406SA」は、Copilot+ PC準拠でAI機能もお任せ。薄さは約11.9mm、重量は約1.2kgの軽量スタイル。Asus独自開発素材のセラルミナムが上質感を演出します。
デル・テクノロジーズ株式会社「Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250」

「Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250」は、インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ搭載でCopilot+ PC準拠、かつアクティブペンに対応した2-in-1モデル。堅牢性と冷却性に優れたアルミボディで、Thunderbolt 4などのインターフェイスも豊富。標準1年のオンサイト保守とアクシデンタルダメージサービスが付属。
Dynabook株式会社「dynabook XP9 CHANGER」

「dynabook XP9 CHANGER」は、インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ搭載のノートPC。独自のエンパワーテクノロジーでプロセッサーの性能を最大限に引き出す。ユーザー自身でバッテリー交換が可能で、バッテリーの着脱も簡単。MIL規格に準拠した高い堅牢性と軽量さを両立。
富士通クライアントコンピューティング株式会社「FMV Note U(UA-K1)」

約848gの圧倒的な超軽量で、なおかつCopilot+ PCにも準拠したインテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 258V(200Vシリーズ)搭載の「FMV Note U(UA-K1)」。最大約36時間の長時間駆動と、MIL規格準拠の堅牢ボディでどこでも使いやすい。Made in Japanのこだわりがつまった14インチノートPC。
株式会社日本HP「HP OmniBook X Flip 14 AI PC」

ディスプレイが360度回転するコンパーチブルなモデル「HP OmniBook X Flip 14 AI PC」。2.8K OLEDタッチディスプレイで画面も色鮮やか。インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズを搭載し、Copilot+ PC準拠でAI処理にも強し。プレミアムなサウンドを味わえるPoly Studioデュアルスピーカー内蔵。
レノボ・ジャパン合同会社「Lenovo Yoga 7i 2-in-1 Gen 10 (14型)」

インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ搭載の「Lenovo Yoga 7i 2-in-1 Gen 10(14型)」は、ディスプレイが360度回転するCopilot+ PC。環境負荷と耐久性に優れたヴィーガンレザーを採用し、見た目もスタイリッシュ。なめらかで迫力ある映像を届けるPuresight Pro OLEDを採用。
LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社「LG gram Pro 16」

アルミとマグネシウムを組み合わせた独自素材を採用した16インチの大画面モバイルノート「LG gram Pro 16」。大画面ながら薄さ12.8mm、重量約1.24kg、MIL規格にも準拠し、どこへでも持ち出せる薄型軽量を実現。Copilot+ PC準拠でAI性能も引き出せるインテル® Core™ Ultra プロセッサー 200Vシリーズ搭載PC。
株式会社マウスコンピューター「MousePro G4-I7U01BK-E」

インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 258V(200Vシリーズ)搭載のCopilot+ PC、「MousePro G4-I7U01BK-E」。180度まで展開するフラットディスプレイで多人数での視認性も良好。軽量かつロングバッテリーで、持ち運びしやすいモデル。
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社「Prestige-13-AI+Evo A2VMG-6403JP」

「Prestige-13-AI+Evo A2VMG-6403JP」は、Copilot+ PCとしては最上位クラスのインテル® Core™ Ultra 9 プロセッサー 288V(200Vシリーズ)を搭載。マグネシウム合金採用で、MSIのノートPCシリーズ最軽量となる重量約990gを実現。高解像度のOLEDディスプレイで視覚体験も上質なものに。
株式会社サードウェーブ「THIRDWAVE F-14LN7LA」

約950gの軽量なCopilot+ PC、 「THIRDWAVE F-14LN7LA」 。インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 258V(200Vシリーズ)+32GBメモリ構成で、AI処理がスムーズ。MIL規格準拠でタフネスにも自信アリ。
株式会社ユニットコム「iiyama PC SENSE-16FH130-U7-UHSX」

「iiyama PC SENSE-16FH130-U7-UHSX」は、 マグネシウム合金採用で、16インチの大型ノートながら約1.3kgを下回る軽量さを実現。 インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 258V(200Vシリーズ)とLPDDR5X 32GBメモリを搭載し、最大で48TOPSの処理能力をもつNPU内蔵だからAI処理もお任せ。クリエイティブ作業にもオススメ。
日本エイサー株式会社「Swift 14 AI(SF14-51-A73Z/F)」

「Swift 14 AI(SF14-51-A73Z/F)」は、 インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 258V(200Vシリーズ)搭載でAdobe RGBカバー率100%の高発色OLEDディスプレイが特徴の14インチノートPC。Copilot+ PC準拠で、AI処理もクリエイティブワークも対応可能。重量約1.26kgで持ち運びもラクラク
目指せ、理想のビジネススタイル!
最後にもう一度、インテルの最新CPU「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)」搭載PCの選び方についておさらい。
会社や自宅で集中して作業をしたい人なら、パワー型の「200Hシリーズ」を。移動が多く、なおかつAI機能もバリバリ使いたい人ならば省電力設計でCopilot+PC準拠の「200Vシリーズ」を選べば、きっと満足できるでしょう。

自分にピッタリの「インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)」搭載PCがあれば、どんなお仕事だって怖くない。さぁ、キミはどんなスタイルで日々の仕事をこなしたい?
Photo: Daisuke Ishizaka
Source: Intel